Juries & Awards

JURIES 審査員

Manuel Cristóbal / マニュエル・クリソボル

Manuel Cristóbal / マニュエル・クリソボル

アニメーションを愛する人であれば、日本のアニメーションを愛さずにはいられないと思います。プロデューサーとしてこれまでにさまざまな特別な経験や受賞の機会がありましたが、その中でも『しわ』がスタジオジブリによって日本で配給され、高畑勲監督にお会いできたことは、本当に忘れられない思い出です。当時、高畑監督は作品を高く評価し、心のこもった推薦文を送ってくださいました。あのときの感動は今でも鮮明に覚えています。そして今回、新潟国際アニメーション映画祭の審査委員長として、そのときいただいたご厚意に少しでも恩返しができることを嬉しく思っています。

私はスペイン語を母語とし、日本文化が大好きな一人の映画人として、そしてヨーロッパとアメリカをつなぐ経験を積んできたプロデューサーとして、この映画祭に込める思いはとてもシンプルです。アニメーションは世界共通の言語であり、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、日本をつなぐことで、創造性に国境はなく、物語は距離を超える力を持っていることを教えてくれます。

グローバル化が進む現代において、アニメーションは私たちが互いに学び、共有し、そして共に進んでいくための素晴らしい手段だと思います。

日本でアニメーションを楽しむ――これ以上に素晴らしい時間の過ごし方は、想像できません!


映画プロデューサー、博士号取得者、セビリア・ヨーロッパ映画祭ディレクター。AMPAS(アカデミー賞主催団体)およびスペイン映画アカデミー会員。ゴヤ賞を5回、アヌシー国際アニメーション映画祭の審査員賞を2回受賞。WIA(女性アニメーション協会)メンターでもある。

これまでに11本の映画をプロデュースしており、代表作にはスタジオジブリが唯一配給したスペイン映画『しわ』や、ウスマン・リアズ監督によるパキスタン初のアニメ映画『ガラスの職人』がある。

Christine Panushka / クリスティン・パヌシュカ

Christine Panushka / クリスティン・パヌシュカ

新潟国際アニメーション映画祭の審査員を務める機会をいただき大変光栄に思います。アニメーションは、今の時代において最も素晴らしく、重要な芸術形式だと思います。そして、デジタルメディアの中核を担う存在として、新潟国際アニメーション映画祭のような映画祭や上映の場を通じて、アニメーションの世界がさらに発展していくことを心から応援しています。

新潟の街を訪れ、映画祭に選ばれた作品を観るのが今からとても楽しみです。物語性のある作品も、実験的な作品も、独自の視点や緻密な構成、洗練されたデザイン、そしてアイデアにふさわしいアニメーション表現に注目したいと思っています。


クリスティン・パヌシュカは、国際的に著名な受賞歴を持つアーティスト、映像作家/アニメーター、そして教育者。2021年『Blood of Family Tree』を始め、彼女の作品は数多くの映画祭で定期的に上映されており、数々の賞を受賞している。現在、南カリフォルニア大学映画芸術学部のMFAプログラムExpanded Animation Research + Practiceの名誉教授を務めている。

Noriko Matsumoto / 松本 紀子

Noriko Matsumoto / 松本 紀子

大好きなNIAFFに今年は審査員として参加できることに猛烈にワクワクしている、ドワーフのプロデューサーの松本です。私たちはキャラクターをデザインし、コマ撮りすることを得意としていますが、作品の面白さは手法や見た目だけでは語れません。物語が大切だし、伝えたいことも様々なはず。いろいろな国から来たいろいろなアニメーション作品に出会い、関わる人たちと語りあえる日々がやってくるのをめちゃくちゃ楽しみにしています!


広告映像業界からキャリアをスタート。1998年の「どーもくん」2003 年「こまねこ」が転機となり、ドワーフの立ち上げに参加。タイムレスに楽しめる高品質なコマ撮りのコンテンツの制作で、日本のスタジオとしては、いちはやく配信のグローバル・プラットフォームとの仕事を始めた。Netflix シリーズ「リラックマとカオルさん(2019)」「リラックマと遊園地(2022)」が話題に。 現在はコマ撮りやキャラクターを強みとしながら、その常識を超え、手法や会社の枠にとらわれない新しい才能や技術を使った作品を企画し、更には日本の枠を飛び越えて制作することを目指している。最新作は堤大介監督(元ピクサー)の短編映画「ボトルジョージ」と、パイロット版で業界の度肝を抜いた「HIDARI」(長編企画進行中)。