長編部門(コンペティション)
ペリカン・ブルー
原題:Kék Pelikan
ハンガリー
2023
スケジュール/チケット
作品紹介
1990年代のハンガリー。国境が開き、旅行が可能になったが、列車の切符は高額で、多くの人にとって夢のまた夢だった。そんな中、アコス、ペーチャ、ラチの3人は、偽造した国際列車の切符で若者たちに「外の世界」を旅する機会を提供しようと決意する。
鉄のカーテンが崩壊し、西ヨーロッパへの扉が開かれた。しかし、列車の切符代は庶民には手が届かず、「自由」とは名ばかりだった。
家庭用洗剤でペリカン製ブルーカーボンインクを溶かし、どんな行き先の切符でも偽造できる方法を見つけた彼らは、次第に悪名高いプロの偽造師として知られるようになる。だが、警察の捜査が進むにつれ、自由には大きな代償が伴うことを痛感する。
やがて頭脳派のアコスは姿を消し、セールスの天才ペーチャはニューヨークに逃亡、新人のゾリが罪を背負うことになる。そして10年以上続いた偽造劇が一人の若い警官の尽力によってついに終わりを迎える。
監督
ラースロ・チャキ
ラースロー・チャーキは、独立系のビジュアルアーティスト、アニメーター、アニメーション映画監督。独特な黒板画のスタイルで知られている。彼のアニメーション、ドキュメンタリー、短編映画は、これまでに世界各地で数々の賞を受賞。また、ブダペスト・メトロポリタン大学(METU)アニメーション学科の講師としても豊富な経験を持つ。ブダペスト在住。